仏検準2級 1次試験[2]詳細分析

1次試験 [2] 試験内容

仏検準2級の1次試験の2番目の設問が[2]です。

これは仏検3級の[1]とほぼ同じ問題です。

空所補充の記述式の問題です。

つまりフランス語で解答用紙に書くということです。

問題は5問、配点は各2点で合計10点です

出題形式も内容も3級と同じです。

最初の書き出しの1文字が与えられているところまで一緒です。

これが2級になるとヒント無しで本当の空欄になります。

レベル的には、3級と2級の中間よりは3級寄り。

ほぼ3級と同じような問題まで出題されています。

この辺りに「準」という曖昧なレベル設定が如実に表われています。

その結果、正答率が90%後半になる設問もあれば、5%を切る設問もあります。

これではフランス語力試しではなく、運が良いか悪いかの運試しのような…

変な期待は持たないでネ

仏検準2級の1次試験[2]は記述式なので、完全に正しくなければ正解にはなりません。

日本語だって「大」と「犬」と「太」は点が一つで大違いでしょ

性や数について、問題文に沿って正しく記載されていなければなりません。

” e ” や ” s ” が抜けていたり、余計だったりした場合は不正解です。

ただし、以下のような出題も実際にありました。

J’en suis ( s   ) !  
確かだよ!

この問題では主語が男性か女性かわかりませんので、” sûr ” でも ” sûre ” のどちらでも正解です。

そして大事なことですが、変な期待というか希望的思い込みは持たないようにしましょう。

アクサンの向きを間違えたけど、そのくらい甘く見てくれるだろう

ということは、ありません!

アクサンの向きに自信がなかったから、右にも左にも見えるように真ん中にしといた

気持ちはわかりますが、これもダメです。

仏検公式サイト「学習のツボ」発想の転換

APEFの仏検公式サイトにある「学習のツボ」に仏検準2級 1次試験 [2] の出題形式に関する解説があります。

学習のツボ第17回 日本語表現をフランス語の発想に移しかえる(中級)

取り上げられている問題は2013年度春季3級 [1] のものですが、ぜひ参考にしてみて下さい。

準2級でも見かけているような文章です。

そして、問題を解く手がかりを3つあげて説明されています。

1つ目は、与えられた日本語です。これを読んで、すぐフランス語の表現を思いつけ、それがフランス語で与えられた表現そのものであるならば、既にこの問題は解けているに等しいでしょう。

2つ目は与えられたフランス語表現の(   )を除いた部分です。とくに(   )の前後の表現から、(   )内に入れるべき語の品詞が想定できる場合が多いからです。

3つ目は(   )内に与えられた語の最初の文字です。この最初の文字が現れない解答を思いついても、それは正答にはなりません。改めて、この文字から始まる語を探してください。 

出典: 第17回 日本語表現をフランス語の発想に移しかえる(中級)

仏検準2級 1次試験 [2] 対策

何と言っても基本的な日常会話は押さえておく。

英会話を習得する際に、基本言い回しのチャンク(塊)をひたすら頭の引き出しに入れたと思いますが、あの要領です。

準2級は基本的な日常会話だから心配ないヨ

ただ、フランス語として正しく書けなければならないのが、英語より難しいところです。

上でも取り上げたアクサンを例にすると、アクサン・テギュ、アクサン・グラーブ、アクサン・ シルコンフレックスの違いを意識して使い分けなければなりません。

仏検4級の頃には ” e ” は「ウ」と発音し、 ” é ” と” è ” は「エ」と発音する、というようなアバウトな指導を受けたことがあるかもしれません。

しかし準2級のレベルでは、この発音の違いを聞き分け・言い分けできなければなりません。( ” e ” と ” é ” と” è ” は、それぞれ違う音なので)

単語が正しい発音で記憶されていると、書く時もアクサンを間違えることはなくなります。

仏検準2級では1次試験に合格すると2次試験の面接もあることですし、フランス語の発音と綴りは正確に覚えるようにしましょう。

その上で基本的な日常会話を覚えておけば、まさに鬼に金棒で10点満点が見えてきます。

仏検準2級 1次試験 [2] 対策 ~ ここだけの話

仏検準2級の出題者は、仏検準2級の1次試験[2]をサービス問題だと考えているようです。

3級レベルの日常会話文が中心で、しかも正解の1文字目を示しているからです。

つまり大サービスなわけです。

ところが正解率が低いのは、綴りの間違いが多いためです。

対策としては、可能な限り仏検準2級の過去問の1次試験[2]の問題文を収集して、小学生の漢字練習のように何度も何度も紙に書いて体に染み込ませましょう。

APEFの公式ガイドブックでも、同様の問題が繰り返し出されることは避けられないと書かれています。

仏検準2級の1次試験[2]も、他の問題もそうですが、一般的なフランス語会話の参考書など手にする必要はありません。

過去問こそが必要十分の参考書であり予想問題集

なのです。

最後に確認!

そして答えを書いたら、最後にもう一度「性」、「数」、動詞であれば活用形が正しいか確認しましょう。

それと文頭の単語の場合には、大文字であることも要再確認です。

どんな採点者であっても、大文字であると判断できるようにオーバーなくらい大きく書きましょう。

実際こんな出題がありました。

( Q   ) chaleur !  
なんて暑いんだ!

答えは ” Quelle ” です。

感嘆形容詞(疑問形容詞+名詞)なので、名詞(この問題文の場合女性単数)に合わせる必要があるので ” Quel ” , ” Quels ” , ” Quelles ” では不正解です。

解答を書く際、性・数一致に気を取られ、ついうっかりと解答用紙に”quelle ” と書いてしまいがちです。

しかしそれでは、最初の文字が小文字なので不正解となります。

問題用紙には頭の1文字が大文字で書かれ手いますが、解答用紙は白紙なので、最初の1文字も自分で書かねばなりません。

くれぐれもご注意を!